日本ボート協会『第100回全日本選手権大会』でのご利用!

2022年8月27日

2022年5月12日から15日の4日間に東京都江東区・海の森水上競技場で「第100回全国日本選手権大会」が開催されました。昨年の第99回の大会において実証実験を行い、今年度2度目の導入となりました。※昨年の実証実験におけるページもご覧ください。→第99回全日本選手権大会 兼 第48回全日本大学選手権にて実証実験!

全日本選手権大会(画像はJARA様より拝借しております)

導入前の課題

タイム計測のための人員不足

ボート競技は2000Mのコースを6艇程度の船が同時に走行し、順位とタイムを競います。2000mの中で500mのラップタイム計測は人手(ストップウォッチ)で行われることも多く、多くのマンパワーが必要となります。また、計測したタイムをWebにアップするのにも人手が必要で、たくさんの人件費や手間がかかるそうです。そしてコロナ禍の中、計測スタッフを集めることも難しくなっていました。

ネットのLIVE配信での情報の限界

これまでのネット配信では、自動車でコースを並走し撮影するというスタイルでした。ボート競技に慣れた方であれば十分に見やすい映像です。その中でも、どれくらいの速度でゴールまでどれくらいなのか、映像に移っていない艇はどれだけ離れているかなどの細かい情報を伝えるのに限界がありました。また、ボート競技を始めてみる人だとレース状況の把握が難しいようでした。

導入による解決

ラップタイムの自動計測化!

コースの両岸に計測用GNSSを配置し、500M毎にラインを形成し、選手が通過したタイミングで自動でラップライム計測を行いました。手計測と自動計測でのタイムの平均誤差は0.5秒であり、正確性も抜群です。以前はストップウォッチ手計測要員が15名必要だったのに対し、タイム計測や着順判定の自動化により人員の削減へとなりました。

リアルタイムのラップタイム計測

誰でもわかりやすい配信映像!

ライブ配信とトラッキング映像の融合によって、ゴールまでの距離やライバル艇との差など細かい情報がわかるようになりました。ライブ配信の映像とスタートからゴールまでの各艇の位置情報と速度を明らかにすることで、実際に会場にいるかのようにレース展開が分かります。

導入前のライブ配信(左)トラッキング映像との融合配信(右)

どこで各々の選手がスパートを仕掛けたのかが可視化(オレンジ色でハイライト)されるので、みどころのポイントが明確になり、初めて見る人でもボート競技観戦を楽しめるようになりました。

前回からのバージョンアップ

スタート後の経過時間表示

スタートからの経過時刻を表示する事で、基準が出来き、1つひとつのレースの違いが明らかになります。また、リアルタイムにベスト記録が出ているかも分かるようになります。

取り付け位置のルール化

船の先である船首から1.5mのところに取り付けるという共通のルールを設定しました。以前は、異なる位置につけている事があったため、誤差が生じてしまいました。しかし、今回はルール化により更に正確なデータを得る事が出来ました。

大型ビジョンの設置

巨大ビジョンをレース会場にも設置し、遠くからでもレースを楽しめるようになりました。会場にいながらも、速度やタイムがリアルタイムに見れます。

今後に向けて

今回は、今までとは異なる東京都江東区・海の森水上競技場での開催でした。この会場は、景色があまり変化せしないため、ボートがどこを走っているか分かりくい場所のようです。そこで、ライブ配信とトラッキング映像の融合を利用する事で、誰もが分かりやすく観戦を出来たという声がありました。

全艇分のデバイスを用意する事が出来なかった事が、唯一の課題だと感じております。更なる新しい価値を生み出して、全艇分のデバイスを提供し、今後も大会運営、タイム測定の簡易化をサポートしていきます。